令和の大嘗祭

TIME(歴史)

 毎年11月に宮中で行われている五穀収穫感謝祭が新嘗(にいなめ)祭。
 今年(2019年は新天皇即位の年で大嘗(だいじょう)祭。

 例年の新嘗祭と異なる点は、……

  •  新嘗祭は11月23日に行われるので、ちょっと早い。
     勤労感謝の日は新嘗祭の日
  •  新嘗祭が宮中にある神嘉殿で行われるのに対し、大嘗祭は新たに大嘗宮が建てられて行われる。
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大嘗宮と神々

 大嘗宮は皇居東御苑の江戸城本丸跡に建てられた。
 約30棟の殿舎が短期間(今回は7月から3ヶ月余り)で造られて、大嘗祭が終わった後、まもなく解体されてしまう。
 えっ、解体しちゃうの、もったいない……。
 きっと誰でも思う。
 謎。
 ともかく古来より代々行われてきた。
  ※ 奈良の平城宮跡で遺構が見つかっている
    律令国家成立以降、始まったといわれる

 大嘗宮には日本各地から様々な供物が運び込まれ、新天皇が神々と供に食事をする。

 14日夜から15日未明まで
 ・ 悠紀(ゆき)殿供饌の儀
 ・ 主基(すき)殿供饌の儀

 悠紀は東の地域 ---北海道、東北、関東、新潟、山梨、長野、静岡---。
 主基は西の地域 ---富山、石川、福井、岐阜、愛知、三重、近畿、中国、四国、九州、沖縄---。

 供物の中でも米は特別のようで、今年(2019年5月、斎田(さいでん)点定の儀が行われ、下野国(栃木)の米と丹波国(京都)の米が供されることに決まった。

 ・ 悠紀(東) --- 栃木の米 とちぎの星
 ・ 主基(西) --- 京都の米 キヌヒカリ

 3世紀頃、奈良の纒向(マキムク)に日本各地から土器が持ち込まれて祭祀が行われていた、という話を思い出した。
 大嘗祭の原型は、おそらく律令国家成立前からあったのだろう。

 しかし、なぜ夜中に行われるのだろうか。
 新天皇が供にする神々の中でも皇祖神であるアマテラス大神(天照大神)が中心のように言われているが……。

 伊勢神宮の外宮で祀られているトヨウケ大神(豊受大神)との関係がより深いハズ。
 トヨウケ大神は「御饌津神(御食つ大神)」だから。

 そして大変畏れ多い神も関係しているハズ。
 大変畏れ多いので、その名は言えない。

 しかし、現代人は神を畏れなくなった。
 大嘗祭は合憲か?。
 神々をも憲法で縛ろうとするのだから、神々の怒りを鎮めなければいけない天皇陛下も大変だ。

 大嘗祭については費用がかかるから一部反対の声もある。
 余裕のある時代と余裕のない時代で変わってくるし、
 時代に合わせたほうがよいこと、時代に合わせてはならないこと、双方あるから一概にはどうこう言えないが、
 費用がかかりすぎる問題は、
 大嘗祭の問題ではなく、
 省庁の問題とか別の問題ではなかろうか。

 大嘗宮は11月21日から12月8日まで一般参観。
 詳しくは宮内庁HP(www.kunaicho.go.jp/)にて。
 ちなみに11月30日から12月8日まで乾通りの一般公開。
 混むのかな。混むんだろうな。

 その後、
 『12月14日~来年2月末予定』 大嘗宮の解体工事。

 解体された後、神々の世界へ遷っていくのだろう……たぶん。

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