ヨーロッパとアジアの境・コーカサス山脈(カフカス山脈)。
エリブルス山(エルブルス山)という高山がある。標高5642m。
いろいろな民族が暮らしていて、ごちゃごちゃ感のある地域。
GADM行政界データとNatural Earthのdisputed_areasデータを利用して描画。少し手直しした。
やや境界のずれが目立つ。
アゼルバイジャン Azerbaijan
シャハル(市) Sahar、ラヨン(地区) Rayon + 1自治共和国。
アゼルバイジャン人(アゼリ人)はトルコ系。
カスピ海の油田で2000年代から経済発展。
沿岸の首都バクーはコーカサス最大の都市。

南西の大きな飛地がナフチュバン(ナヒチェバン)自治共和国。
その北の小さな飛地はアルメニアが実効支配。
北西にも小さな飛地が2ヶ所あるがアルメニアが実効支配。
ナゴルノ・カラバフ紛争をみるとアゼルバイジャンはトルコの他、イスラエルとも友好的。隣国イランとの関係は微妙。
Azerbaijan 12Sahar、66Rayon(ナゴルノ・カラバフ含む) →
アルメニア Armenia
マルズ(州) Marz + イェレバン - 自治体 Hamaynk。
中部の大きな湖はセバン湖。

セバン湖の東の飛地はアゼルバイジャンが実効支配。
Armenia 10Marz + イェレバン →
ナゴルノ・カラバフ | アルツァフ
アルメニア人の国(地域)なので、実質アルメニアの一部。
上記アゼルバイジャン、アルメニアの地図の赤色部分は、今年(2020年)の紛争前。
旧ソビエト時代はアゼルバイジャン領内のアルメニア人自治州。
1988-1994年の紛争(アルメニア対アゼルバイジャン)後、共和国として独立。
※ 1991年、ソビエト連邦解体

紛争で自治州の西と南のアゼルバイジャン領も占領。
西の占領地帯はアルメニアと隣接。南はイランと隣接。
自治州の北と東にアゼルバイジャン領のままの地域もあるが僅か(だった)。
占領地帯を巡ってアゼルバイジャンと対立し続け、
今年(2020年)9月末、紛争勃発。今月(10月)、停戦したものの今後も情勢不安定。
追)その後、11月、ロシアの仲介で完全停戦。1年以上経過して、地図更新。

2020年の紛争以前がピンク色、新たな範囲が赤色。
占領地帯が失われて、かつての自治州の時(上図NK1)に近くなった。
「首都」ステパナケルトの南のシュシー(シュシャ)がアゼルバイジャンに制圧されて停戦。
アルメニア本土と隣接状態だった西と南はアゼルバイジャンへ。本土とはラチン回廊でつながっている。
ジョージア Georgia
最近までグルジアと呼んでいたが、今はジョージア。
ムハレ(州) Mkhare + トビリシ + 自治共和国 - 自治体 Munits’ipaliteti。
トルコと接する南西がアジャリア(アジャラ)自治共和国。

一番西がアブハジア。1990年代初頭から独立状態。
※ 上の地図の赤色部分
五輪が行われたソチの近く。
南オセチアも独立状態。1990年代初頭と2008年に紛争が起こった。
※ 上の地図の橙色部分
その北はロシア領北オセチア。
Georgia 9Mkhare + トビリシ + 自治共和国 →
北コーカサス(北カフカス)
ロシア領(クリミアはウクライナ領だがロシアが実効支配)。

エリブルス山はカバルジノ-バルカルとカラチャイーチェルケスの境。