電池「史」 その2

 ボルタ電池以降、電力低下を抑えて、より長持ち(電池容量大)で、よりハイパワー(電流大)な電池が生み出されてきたが、充電して繰り返し使える二次電池も身近な電池。

鉛蓄電池

 二次電池の代表は長らく鉛(なまり)蓄電池。車のバッテリーなど。
 1859年、ガストン・プランテ(France)が発明した、ということなので乾電池よりも歴史が古い。

 -(負極)に鉛、+(正極)に二酸化鉛、電解液は希硫酸。
 放電すると両極とも硫酸鉛で覆われていくが、別の電源から電流を流すと元に戻って復活する。

 起電力は単層約2ボルト [V] 。6層約12 [V] 。
 充電・放電を繰り返しているうちに能力が低下していく。

 ちなみに個人的に「何で買ったんだろうリスト」の上位にくるのがバッテリー比重計。スポイトの中に浮き子が入っていて希硫酸の比重を計るもの。
  ※ 比重が小さくなるとバッテリー交換。
 1度使っただけ。管理が悪いから近くに置いてあったレンチなどの工具がみな錆付いてしまった。
 誤解のないよう付け加えておくと悪いものではございません。エーモンです。

ニッケル-カドミウム蓄電池 Ni-Cd

 車のバッテリー以上に身近にある(あった)二次電池がニッケル-カドミウム蓄電池(ニッカド電池)。アルカリ蓄電池とも。

 シェーバー、ウォークマン、無線機のバッテリーパックがニッカド電池だった。

 節約のため乾電池型のニッカド電池(+充電器)も買ってみたが、動作しなかったので、使うことのないままニッケル水素電池に移行してしまった。
 後で知ったことだが、起電力が1.2 [V]と低いため動作しない機器もある、とのこと。最初にしてソレだったのか分からない。謎。

ニカド電池

 ニッカド電池も存外歴史が古かった。
 初の商品化は1960年だが(U.S.A.)、1899年、ワルデマール・ユングナー(Sweden)が発明、とある。

 -にカドミウム、+にオキシ水酸化ニッケル(オキシは酸化物なので酸化水酸化ニッケルとも)、電解液は水酸化カリウム。

ニッケル水素電池 Ni-MH

 ニッケル水素電池は、ニッカド電池の-で使われているカドミウム(有毒)が水素吸蔵合金 MHに代わったもの
 1990年、松下電池工業と三洋電機が実用化。

 起電力はニッカド電池と同じ1.2[V]。ニッカド電池で動かなかった機器も問題なく動作した。謎。

 ちなみにニッカド電池やニッケル水素電池に記されている「○○mAh」の値は電池容量(放電容量)。
 消費電流 [mA] × 放電時間 [h](>使用時間)なので、大きい値のほうが長持ちする。
 「○○mAh」の前のmin.とあるのはminimum(最小容量)、typ.はtypical(実力容量)。

 容量が大きくなると充電時間も長くなっていくので、急速充電の技術も必要になってくる。

 『くり返し3000回使える』とうたわれていたので釣られた。
 何回充電したか数えている人はあまりいないと思うが、アルカリ乾電池の代わりに使えるので重宝。長持ちしている実感もある。 

 eneloop(エネループ) Panasonic ← SANYO
 CycleEnergy(サイクルエナジー) SONY
 ecoful(エコフル) maxell
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リチウム電池 CR/リチウムイオン電池 Li-ion 

 これまでとりあげてきた電池の-には亜鉛、鉛、カドミウム、水素吸蔵合金が使われていたが、リチウムが使われるようになった。

 水素、ヘリウム、リチウム、……。リチウムは最も軽い金属。
 世にモバイル機器が溢れる今、「軽い」のは大きな利点。
 主な産出地は南米。海水中にも多い。
 トリチウムとは無関係。

 リチウム電池は使い捨ての一次電池。充電禁止。
 -にリチウム、+に二酸化マンガンやフッ化黒鉛など。  
 +に使われる材料によって、いくつか種類があって起電力も1.5 [V] 、3 [V]などまちまち。

 時計などに使われているコイン型、円筒型などがある。
 長持ち。
 液漏れしにくい。

カメラ用 CR123A

 やっとリチウムイオン電池に辿り着いた。
 リチウム電池と違って充電可能な二次電池。

 1991年、ソニー(西美織氏など)が実用化。
 吉野彰氏は旭化成。リチウムイオン電池の原型を開発。

 -にリチウムイオン吸蔵炭素、+にコバルト酸リチウムなど、電解液はリチウム塩有機溶媒

 なおコバルト酸リチウムを見出したのがグッドイナフ氏、水島公一氏。

 ニッカド電池やニッケル水素電池は、使い切ってから充電しないと容量の減った電池に化してしまうが(メモリー効果)、リチウムイオン電池は残量があっても充電して問題ない、とのこと。
 ノートPCやスマートフォンのバッテリー[パック]は、リチウムイオン電池だから気を使わずに充電できる。
 だけどノートPCのバッテリーの1つはやたら寿命が短かった。謎。

 リチウムは反応性に富んでいて(イオン化傾向が一番大きい金属)、リチウムイオン電池の起電力も3.7 [V]と高いので、アルカリ乾電池の代わりには使えない。

 あらかじめ機器に合わせて様々な形状のバッテリーパックが用意されていて、他の機器に使いまわすことが(ほぼ)できない。

 充電の仕方を間違えたり、利用環境の条件次第で発火、破裂など重大な事故の危険性がある。

 リチウム系電池の開発は続く。

太陽電池

 電池の種類はまだ他にもいろいろあるが、割と昔から身近にある電池のもう1つは太陽電池。
 近くにソーラーパネルや太陽光発電所がなくても、電卓や時計などに使われている。

 1958年、人工衛星バンガード1号(U.S.A)で使われたのが実用化の始まり。

 金属に光が当たって電気が流れる光電効果の応用なので、これまでとりあげてきた電池とは原理が異なる。
 光から電気への変換効率は日進月歩。

 なお、太陽電池自体は蓄電池ではない。
 光がない時でもソーラー時計が動くのは内蔵されている二次電池に蓄電されるから。

 メガソーラーとリチウムイオン電池などの二次電池を組み合わせて停電時のバックアップ電源にすることも可能。
 「太陽光発電/風力発電 + 蓄電池」は、今後本格化していく模様。

 まだまだ燃料電池、マグネシウム電池、開発途上の電池などいろいろあるが、ひとまず電池「史」(走り書き)は終わり。
 日本の存在感が結構大きいことを再確認。
 少し言い換えると電池と車は日本の将来とも絡んでくる要素。

 参照)電池工業会のHP   → www.baj.or.jp/

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