【相模・湘南_境川】 境川遊水地公園 ぶらり川歩き

EAST(東)

 前回の続き。

 湘南台駅から境川・今田遊水地まで約1km、徒歩約15分。
 町田から流れてくる神奈川の境川。サイクリングロードが南北続いていて、南は藤沢橋の近くまで快走できる。たびたびチャリで走っていたところでもあるが、こんな公園なかったよなあ、と思って調べてみたら2019年開園。まだ新しい。

 今田遊水地の下流に下飯田遊水地と俣野遊水地があって、3ヶ所ひっくるめて境川遊水地公園。
 右岸は藤沢市、左岸は横浜市。
 夜間は閉園。
 サイクリングロードは日が暮れて夜走ったこともある。今も走れるハズ。ただ、普段歩く夜道よりも暗い。

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今田遊水地~鷺舞橋

 遊水地に着いてすぐ境川のほうに上がってしまったが、道路側に管理センターがある。
 池(調整池)があるので遊水池でも間違っていないが、ここでは遊水

 ビオトープ Biotopeというのは「生物生息空間」。わざわざ外来語使う必要ないだろうとも思うが、使われ方をみると、
 整備された公園の中に自然を保存しました、創出しました、開発地から自然を移植しました、
といった具合に人が関与して管理されている「自然空間」であることが多い。ワイルド Wildまではいかない「自然」だが、ここはワイルドに近いほう。ビオトープ内は立ち入れない。

 今田管理センターの近くに今田鯖神社が鎮座。祭神は源義朝(頼朝の父)。義朝は左馬頭(さまのかみ)で、境川流域を開拓したので、左馬神社や鯖神社が境川流域に点在している、とのこと(諸説あり)。
  ※ 左馬頭、右馬頭は朝廷の馬を扱う馬寮(めりょう)の長官。馬寮はのちのち宮内省主馬寮(しゅめりょう)経て今は宮内庁主馬班

 『海から12.5km』の標識。

 ▼ 川下方向。境川本流

境川

 大雨が降って境川本流が溢れるとサイクリングロードの橋(今田越流堤橋)の下から遊水地に流れていく。溢水・越水を防ぐために高い堤防を設けるのではなく、低くして隣接の遊水地に導く。越流堤。

 ▼ 振り返って歩いてきた方向。川上方向

境川・今田遊水地

 鉄道高架の先(川上)に白鷺橋。
 『国道1号から6.0km』の標識。
 藤沢橋の少し川上の境川大橋が国道1号。だんだん潮の匂いが漂ってくる。海は境川河口の江ノ島よりも西の引地川河口の鵠沼(くげぬま)海岸のほうが近い。

 ▼ 境川本流にて羽づくろいするウ(鵜) 

ウ(鵜)

 海のウはカワウのこともあるが、川のウはカワウ。

 今飯橋を境に今田遊水地から下飯田遊水地。

 ▼ 吊橋(鷺舞橋)

鷺舞橋

 奥にタワーが見える。

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鷺舞橋、下飯田遊水地

 最後にチャリで走ったのが下飯田遊水地整備中の時だったので、変わった感ある。
 右岸のポケットパークは昔も今も休憩ポイント。

 吊橋は2008年開通。名称は鷺舞橋(さぎまいばし)。
 斜張橋ではなく吊橋。両岸に橋台(アンカレイジ、アンカーブロック)があって、そこからメインケーブルが張られて、多数のハンガーケーブルで桁を吊っている。
 ただ、この吊橋何かがおかしい。
 何かがおかしい何かが~

鷺舞橋

 片側しか吊っていない。橋桁は曲線形。
 国内初の片面吊構造とのこと。
 上空から見ると鷺が翼を広げている格好。

鷺舞橋

 右が境川本流、低いほうが下飯田遊水地。
 遊水地の奥に境川遊水地情報センター。
 その左奥にタワーが見える。

 対岸(左岸)も良い感じの休憩ポイントになっていた。橋詰広場。

鷺舞橋 橋詰広場
右端=境川遊水地情報センター

 奥に見えるタワーはかつてドリームランドのホテル。

 ▼ 橋詰広場から鷺舞橋

鷺舞橋
右下がアンカーブロック

 条件が良ければ富士山も見える。

 シャワー棟もできていた。
 グラウンド、テニスコートがある。
 バードウォッチャーも多い。

 久しぶりに境川遊水地情報センター訪問。
 境川と和泉川の合流部。横浜市泉区下飯田町。
 今田遊水地から約1.5km、徒歩約20分。
 センターの案内によると小田急 六会日大前駅から徒歩20分、
 市営地下鉄 下飯田駅から徒歩25分。

 +)情報センターから和泉川を跨いだ俣野遊水地は、横浜市戸塚区俣野町。
   俣野は別ページ。

 情報センターにて境川に生息する魚、出土した貝化石、地層標本など展示。

境川遊水地情報センター 貝化石

 ブラウンスイシカゲガイは絶滅種。
 タイワンシラトリガイは現生だが、現在タイワン(台湾)以南にしか生息していない。
 海までまだ離れているが、地球が暑かった時代、海だった。12万5000年前だと「我々」祖先はまだ日本列島にいないが、約6000年前だと縄文時代前期。

 境川流域の過去の水害や対策などについても学べる。
 2000年以降、俣野から上流に向かって遊水地が次々と整備されてきたが、洪水被害の軽減、整備の効果は出ている。
 面積は遊水地3ヶ所合計約30ha。貯留量約104万m3
 結構広いが、ほぼ満水まで貯留したことがある。
  ※ 神奈川県HP … 境川遊水地[の越流実績]によると
    平成26年(2014年)10月 約80万m3
    平成28年(2016年)8月 約104万m3
    令和元年(2019年)10月 96万m3
    令和6年(2024年)8月 92万4000m3
    いずれも台風の時

神奈川県HP … 境川(www.pref.kanagawa.jp/docs/ex5/river/sakaigawa.html
 ページの下のほうに境川遊水地[の越流実績]、境川遊水地公園HPのリンクがある

 もっと上流の町田や相模原でも遊水地が整備されている。
 流域全体で治水するという「流域治水」、「総合治水」が現在日本全国主流になっている。地下に調節池を設けている例もある。

 ▼ 情報センターのナマズ様

境川遊水地情報センター ナマズ(鯰)
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ふシゼン
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