2025年7月30日 朝から1日中津波警報。
翌31日 警報、注意報解除。
ロシア カムチャツカ半島沖でマグニチュード M8.8(日本の気象庁 M8.7)の巨大地震。
なかなか見かけることのない値。
TSUNAMI EVACUATE 津波避難
▼ 気象庁HPから

日本列島広い範囲に高さ3mの津波予想。
第1波の到達時間は、北海道の早いところで10:00頃の予想。
第1波は北海道~東北で40cmくらいが多かった。宮城県石巻で50cm。
カムチャツカ半島~千島では5m-6mの津波が観測されたよう。
北千島のパラムシル島など。
第1波よりしばらく経過した後に高い津波が来ることも多い。
昼過ぎ、岩手県久慈港で高さ1.3mの津波観測。今回の津波の最大。
根室市花咲で80cm。
夕方、八丈島で80cm。種子島で70cm。
夜中、宮城県仙台港で90cm。
翌31日に最大波を記録した地点も多々ある。
千島海溝
6月-7月は鹿児島県トカラ(吐噶喇)列島の群発地震が注目を集めたが、その前から(5月以降)北海道で震度4の地震が多発している。
気象庁の資料によると震度4以上が年間5-6回ならば北海道では普通のよう。今年(2025年)はもう上回りそうだが、胆振[大]地震の2018年が32回で飛び抜けている。
北海道襟裳(えりも)岬南東沖から北東、千島~カムチャツカ半島へ千島海溝。
襟裳岬南東沖から南へ日本海溝。
千島海溝~日本海溝は、海洋プレートの太平洋プレートと大陸プレートの北米プレートの境界。
北海道・青森・岩手の海岸・沖合を想定震源域とした巨大地震~津波のシミュレーションは行われていて、
最大震度7、想定される津波高最大30mとのこと。
- 気象庁 … 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震について(www.jma.go.jp/jma/kishou/know/jishin/nceq/)
- 内閣府 防災情報のページ … 日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策(www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/)
冬の夕方・夜間が被害最大の想定。
移動が難しい
避難先で凍える
ストーブなどからの出火
など
カムチャツカ半島は千島の北。
千島~カムチャツカ半島は地震、火山活動が活発。
USGS Earthquake Hazards Program(earthquake.usgs.gov/)のSearch Earthquake Catalogから
北海道~カムチャツカ半島を含む範囲で、1901年以降のマグニチュード7以上(M7+)の震源を検索(プロット)してみた。

橙色の丸は1950年より前
千島の過去100年間のM7以上の地震分布 + プレート →
右上のボタンのGEBCOは海洋地形図
今回の地震は1952年以来最大規模とのこと。
1952年に今回の震源の近く(少し西)でマグニチュード M9。
上のプロット図の範囲では2011年の東日本大震災に次いで2番目の規模。今回の地震が3番目。
一帯は地震多発地帯のよう。
近くの岬はシプンスキー岬。
その南西に中心都市ペトロパブロフスク・カムチャツキー。
4番目は、1963年 択捉(えとろふ)島南東沖地震 M8.5。
択捉島~色丹(しこたん)島沖は巨大地震の「巣」。
1958年、1969年、1994年にM8以上の地震。
東北・宮城沖もかなり密だが、大半が2000年代以降。
1952年、十勝沖地震。M8.1(日本の気象庁 M8.2)。
活動が活発な時期というのがあるよう……。
2003年、十勝沖でM8.2(日本の気象庁 M8)。
1968年、さらに南(青森県八戸沖)でM8.2(日本の気象庁 M7.9)。
17世紀にMw8.8の巨大地震が発生しているとのこと。
産業技術総合研究所 地質調査総合センター … 2025年7月30日に発生したカムチャツカ半島付近の地震(M8.7)に関する情報(www.gsj.jp/hazards/earthquake/kamchatka2025/)
400年程度の間隔で、となると21世紀は……。
いつ大地震が起きてもおかしくない感じだが、不安に思っても止められるわけではないので、対応していくしかない。備えと避難。
2001年以降のマグニチュード6以上(M6+)の震源も検索(プロット)してみた。

2018年9月の胆振[大]地震(震度7記録)はM6.6(日本の気象庁 M6.7)。
▼ GEBCO(www.gebco.net/)の海洋地形図

襟裳岬南東沖で海溝が「変曲」。
カムチャツカ半島の東でも海溝が「変曲」。東はアリューシャン列島。
アリューシャン列島~アラスカ半島も地震、火山活動が活発。
アリューシャン海溝がプレート境界。
カムチャツカ半島南東から南へ天皇海山列。
北端は明治海山。
南へ向かうほど新しい海山。ミッドウェー諸島、ハワイへ続く。
海洋プレートが海溝に沈み込んで地震、火山の原因になる。
海底地形は海山、海盆などがあって平坦ではなく、
どうやら海山の沈み込みが「悪さ」をしているらしい。
- JAMSTEC … 『沈み込んだ海山が引き起こした予期せぬ火山活動』(www.jamstec.go.jp/j/pr/topics/quest-20170914_2/)
『海山の沈み込みによって、通常ではマグマができない地域にも火山が形成される可能性』 - 今年(2025年)4月、東京湾北部(千葉県北西部)の地震について
東京科学大学 … 『関東地方下の地震の巣は海山の沈み込みが原因だった』(www.isct.ac.jp/ja/news/t5lrgcv357br)
日本海溝に常磐海山列が沈み込み
カムチャツカ半島~北千島
Kamchatka。堪察加(カムサツカ)。
17世紀末からロシアが探検。
カムチャツカ半島の先住民はコリャク人、イテリメン人など。
カムチャツカ半島の中心都市はペトロパブロフスク・カムチャツキー。
アバチャ湾沿岸。
北西にエリゾボ空港。
活火山が多い。ほぼ断続的にどこかしらで噴火。
クリュチェフスカヤ火山
標高4835m。カムチャツカ半島最高峰。
ベジミアニ火山
シベルチ火山
など
カムチャツカ半島最南端はロパトカ岬。

カムチャツカ半島の南は千島。火山列島。
シュムシュ島 占守島
パラムシル島 幌筵(ほろむしろ)島
セベロ・クリリスク
「柏原(かしわばら)」
北千島唯一の町。
エベコ火山 千島硫黄山
チクラチキ火山 千倉岳
アライド島 阿頼度島
アライド富士 阿頼度富士
標高2339m。千島最高峰。
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シンシル島 新知島
ウルップ島 得撫島
択捉島の北東。