2019年 大雨 + 台風19号(10月12日-13日)

WEATHER(天気)
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雨+台風

 今回、超大型の台風で神奈川が通り道だったので、どうなることかと思ったが、20:00-21:00ピークに足早に過ぎ去っていった。
 数回、轟音を伴った暴風が吹き抜けていったが、間断なく吹き荒れた先の台風15号や昨年の台風24号よりマシだった。

 伊豆半島上陸前の中心気圧が945hPa、神奈川県小田原周辺(推定)通過時が955hPaだったので、960hPa程度だろうか。願いが通じて少しオトロエタっぽい。
 千葉県の人も少しホッとしたことだろう。竜巻や地震もあったけど。

 横浜で最大瞬間風速43.8m/s。台風15号の時の41.8m/sを上回っているから、風向きによって感じ方が違うのか、それとも海側のほうが強く吹いたのかもしれない。とにかく60m/sじゃなくてよかった。

気象庁

 気象庁のデータをプロットしてみたところ、風速40m/s超は伊豆諸島、東京湾岸のみ。
  ※ 小笠原の父島は10日に39.2m/sを記録
    北海道えりも岬が39.9m/s

最大瞬間風速、1時間降水量(最大)、24時間降水量(最大)のプロット   
 ※ 左上のレイヤーコントロールで選択

 (身の回りに限って言えば)台風15号のほうが破壊的だった。コンパクトな台風が大きな台風より劣っているということはない。中心気圧が低ければ危険。千葉県の被害をみれば明らか。
 ただ、今回の大型台風は、影響を及ぼした範囲が全然違う。風速20m/s超の地点が北海道から九州まで広がっている。

 雨に関しては1時間降水量が100mmを超えたところはない。
 同じ神奈川でも箱根や丹沢で延々と雨が降り注ぐ一方、東部では特別な台風という感じではなかった(よく降ったけど)。

  ※ 岩手 普代:95mm、小本:93.5mm、宮古:84.5mm
    宮城 筆甫:80.5mm
    神奈川 丹沢湖:81.5mm、箱根:85mm

 今回の大型台風の酷さは、瞬間的な破壊度よりも
 影響を及ぼす範囲の稀にみる広さと長時間の大雨。

 台風上陸前から大雨が酷かった。上陸する6時間前からあちこちの河川で氾濫危険水位に達していた。
 「これからが本番です」とか言っていたけど、ちょっと見方が変わった。
 台風がもたらす大雨は、台風本体もさることながら
 周辺の雨雲が及ぼす影響度が思っていた以上に大きかった。

気象庁

 昔から洪水を起こしてきた雨台風。それは雨+台風だった……。
 雨に関しては台風の東も西もあまり関係ない感じだった。

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一夜明けて

 静岡、山梨はもちろん相模川、多摩川、荒川~江戸川などで被害が出ないか心配だったが、一夜明けたら北関東、長野、福島、宮城などで酷いことになっていた。
  ※ 12日は国土交通省 川の防災情報の「洪水予報の発表地域」が見れなかった

 24時間降水量をプロットしてみたら赤だらけになったので(200mm超を赤にしていた)、400mm超を赤、200~400mmをマゼンタに変えた。
 24時間400mm超は、なかなかない記録的雨量。
 岩手から三重まで広範囲にわたって(統計開始以来の)新記録続出。

  ※ 神奈川 箱根:942.5mm、相模湖:604.5mm
    静岡 湯ヶ島:717.5mm、梅ヶ島:613.5mm
    埼玉 浦山:647.5mm
    東京 小沢:627mm

 今回、東海~南関東では警戒度が高かったと思う。でも長野あたりだと新幹線が水没しているぐらいだから、ここまでの事態になるとは思わなかったのだろう。
 大型台風の場合、あまり進路にとらわれすぎてはいけないのかもしれない。
 まだ被害の全容が分かっていないのが気掛かり。

追)

 (別のページから移した。メモ)

 氾濫河川一覧は別のページにまとめた   

 長野市穂保(千曲川)や栃木・佐野(秋山川)の映像が度々流れているが、いわき(夏井川)や丸森(内川など)など福島、宮城でも堤防決壊多々。阿武隈川水系のあちこちで氾濫。

 静岡でも結構浸水被害が出ていた。

 今回に限らず、河川の氾濫で介護施設が被災するケースが多いような気がする。

 土砂災害は、
 岩手:宮古
 宮城:丸森
 福島:二本松、白河
 群馬 富岡、藤岡
 神奈川 相模原
 で死者が出てしまった。

 橋梁、道路崩壊などで、孤立集落。

鉄道

 復旧まで1ヶ月以上かかりそうな鉄道は、

  •  八戸線 階上~久慈 2ヶ月 ・・・ 12月1日、全線復旧
  •  三陸鉄道 釜石~宮古、田老~久慈 相当期間 ・・・ 11月28日、津軽石~宮古間復旧。12月28日、田老~田野畑間復旧。2020年1月16日、陸中山田~津軽石間復旧。2月1日、田野畑~普代間復旧。3月14日、普代~久慈間復旧。3月20日、全線復旧
  •  磐越東線 小野新町~いわき 1ヶ月 ・・・ 11月6日、郡山~小野新町間復旧。11月16日、全線復旧
  •  阿武隈急行 槻木~梁川 相当期間 ・・・ 10月23日、富野~梁川間復旧。12月6日、槻木~丸森間復旧。2020年10月31日、全線復旧
  •  水郡線 郡山~常陸大子 1ヶ月 ・・・ 11月1日、復旧
         常陸大子~常陸大宮 相当期間 ・・・ 11月1日、西金~常陸大宮間復旧。2020年7月4日、袋田~西金間復旧。2021年3月27日、全線復旧
  •  東武佐野線 相当期間 ・・・ 10月24日、全線復旧
  •  両毛線 岩舟~栃木 1ヶ月 ・・・ 11月11日、全線復旧
  •  吾妻線 長野原草津口~大前 相当期間 ・・・ 2020年2月21日、全線復旧
  •  箱根登山鉄道 箱根湯本~強羅 相当期間 ・・・ 2020年7月23日、全線復旧
  •  飯山線 豊野~森宮野原 11月下旬頃まで ・・・ 10月26日、全線復旧
  •  小海線 小諸~野辺山 11月上旬頃まで ・・・ 11月1日、全線復旧
  •  しなの鉄道 上田~田中 相当期間 ・・・ 11月15日、全線復旧
     北しなの線 豊野~妙高高原 停電復旧後 ・・・ 10月18日、全線復旧
  •  上田電鉄 上田~下之郷 相当期間 ・・・ 11月16日、城下~下之郷間復旧。2021年3月28日、全線復旧

 復旧までバス代行など
 追)2021年3月、全て復旧

 北陸新幹線は、長野~上越妙高間が不通。25日に復旧(予定)

 代替ルートは、

 東京 → 《上越新幹線》 ← 越後湯沢 → 《上越線》 ← 六日町 → 《北越急行》 ← 犀潟  → 《信越本線》 ← 直江津 → 《えちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道》 ← 金沢

 長野 → 《篠ノ井線》  ← 松本 → 《大糸線》 ← 糸魚川 → 《えちごトキめき鉄道・あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道》 ← 金沢

 あるいは東海道新幹線で名古屋、米原を経由して北陸本線で金沢

  ※ 特急しらさぎ
    名古屋 … 岐阜 … 米原 … 敦賀 … 福井 … 芦原温泉 … 加賀温泉 … 金沢
    追)2024年3月、金沢~敦賀間北陸新幹線延伸
      特急しらさぎは名古屋~敦賀

 中央本線 高尾~大月間は、18日に仮復旧、全面復旧は10月末頃まで。
  道路も不通のため(19日に中央自動車道復旧)、甲府~東京の代替ルートは身延線富士、静岡経由になっていた。
  富士駅と新富士駅は少し離れている。

 水害・土砂災害が起こる度に鉄道が寸断したり、林道・登山道が崩壊。
 その後復旧すればまだ良いが、復旧することなく廃線・廃道になってしまうこともある。
 度々起こると疲弊していく。

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