五輪(オリンピック)とウイルス禍「第五波」

NATURE(自然)
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五輪開催中

 五輪(オリンピック)は最多の金メダル更新中。金21、銀7、銅12。
 こんなに勝てるとは思っていなかった。

 でも地の利をほとんど感じない大会。
 メダル有力視されていた選手が次々敗退した。

 一方、13歳で金メダル獲得。
 スケボーで階段の手すり滑り。不良イメージ一新。
 12歳で銀メダル。
 スケボー・ブーム到来か。

 無観客には見えにくいオリンピックスタジアム。

 東京ドームの高校野球が観客有りで、
 横浜スタジアムの五輪野球は観客無し。

 熱中症警戒中、世界一を決める激しい運動。

 8月3日、新潟 三条で今年最高の39.1℃
 8月4日、山梨 勝沼で今年最高の39.7℃
 神奈川は今のところ殺人的な猛暑ではない。朝晩さほど暑苦しくない。東京のほうが少し暑そう。
 マラソン・競歩が行われる札幌は、例年より相当暑い夏のようだ。70年ぶりの猛暑だとか。

 世の中明るいニュースも必要。

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SARS-CoV-2 デルタ株

 東京は6月に緊急事態宣言解除して、7月に再び緊急事態宣言。宣言下でも感染者数は減らず、むしろ増加。
 宣言の効力が失われていることも一因だが、より大きな要因は感染力の高いデルタ株(インド発L452R変異株)。今回の「第五波」の主役。
 このスマートなウイルスは、五輪開幕に合わせるようにザルの目を潜り抜け、只今急増中。
 首都圏を中心に「第四波」の主役だったアルファ株(イギリス発N501Y変異株)から置き換わりつつある。
 仮に五輪が中止だったとしても増えていたであろう。
 問題はいくつもあるので、あまり五輪と関連づけないほうが良いと思う。

 街中の「人流」の多少と感染者数の多少の関係は、「密」を防ぐ等の対策の有無が無視されているので、これまではさほど神経質になる必要はなかった。だが、今回のデルタ株の感染力は非常に高い。

 コロナウイルス SARS-CoV-2の基本再生産数は、WHOの推定で1.4~2.5。
 アルファ株は、従来株の5割-7割増(1.5-1.7倍)で、概ね2~4。 
 デルタ株は、従来株の約2倍で、概ね3~5。自然状態で感染者1人から3~5人に感染していく。
 イギリスの報告によると5~7。アメリカの報告(の内部資料)によると8~9で、水疱瘡(水痘ウイルス)に匹敵するレベル。この場合、空気感染レベルなので、今までどおりの対策では感染を防げない可能性が高い。
 マスクしている人が多いので、同じ空間にいるだけで感染してしまうことはないと思いたいが、感染者数は今後もまだ増えていくとみるのが自然。

 東京、神奈川の実効再生産数は、今のところ1.5~1.6。

 昨年のウイルス流行当初から長期的には感染力が高くなり、一方、弱毒化してただの風邪になると言われていた。
 アルファ株もデルタ株も“ある程度”その流れに沿っている。
 感染者数は過去最多を更新しているが、“その割に”重症化は抑えられている。
 しかし、デルタ株の感染力はインフルエンザウイルスの感染力よりも高く、ただの風邪よりも症状が重い。やはり罹りたくない。

 ただの風邪や季節性インフルエンザ(新型ではないインフルエンザ)では医療崩壊しない。罹ってもみながみな病院へ行くわけではないし、風邪薬もある。
 しかし、デルタ株は既にインドで医療崩壊を起こして多くの死者を出している。日本でも同じことが起こらないとは言えない。

 医療崩壊を起こさないために軽症の人と重症の人の選別はどうしても必要になってくる。だが、呼吸困難の中等症の人と人工呼吸器が必要な重症の人の選別は難しい。 
 あろうことか政府は中等症の人も自宅療養へ振り分けてしまった。
 しかし、短時間で中等症から重症へ容態が悪化するわけだから、療養施設を確保しておかないと助かる命も助からなくなってしまう。安心安全からは程遠い。

 追)各方面から猛批判を受けて中等症の人も原則入院対象へ修正

日本ECMOnet COVID-19 重症患者状況(crisis.ecmonet.jp/
 ※ ECMO(エクモ) Extracorporeal Membrane Oxygenation 体外式模型人工肺

 ワクチンも無駄にしている印象。
 仮に基本再生産数5の場合、集団免疫獲得のために必要なワクチン接種率は、
 = (1- 1/5) × 100 = 80%。

 デルタ株の国内侵入前であれば、必要なワクチン接種率6-7割で、達成可能な数字に思えたが、8割超は達成困難な数字に思える。

 日本の場合、先行するイギリス、アメリカなどより感染者数・死者数が少ないので、ただでさえワクチン接種の効果が見えにくい。
 ウイルスが蔓延している首都圏で中年・若年者のワクチン接種を後回しにしたのは解せない。

 稀に血栓が生じるなどの副反応を懸念したのか一度国内使用を見送ったアストラゼネカ社のワクチンを海外へ供与したかと思えば、国内のワクチンが足りなくなって、原則40歳以上の人に使用することを決めた。
 これもまた安心どころか不安。
 ワクチン担当が政治家である必要があるのか甚だ疑問。

 国民が闘って打ち勝つべき相手はひょっとするとウイルスではないのかもしれない。

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ふシゼン
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