はやぶさ2 小惑星リュウグウの砂 お持ち帰り

SPACE(宇宙)

 暗い年の年の瀬に一筋輝く明るいニュース。

  •  12月5日 はやぶさ2 カプセル分離
  •  12月6日 カプセル地球帰還、回収
  •  12月8日 カプセル日本到着

 JAXA はやぶさ2プロジェクトのサイト(www.hayabusa2.jaxa.jp/)からイラスト拝借。

©JAXA

 カプセルの帰還・回収場所は、初代はやぶさの時と同様、南オーストラリアのウーメラ砂漠。
 広大な立入制限地帯。

 初代はやぶさは本体ごと大気圏突入して燃え尽きてしまったが、はやぶさ2の本体は健在。
 ただいま - 行ってきます - 休む間もなく新たな旅に出た。

 振り返ってみると

  •  2014年12月 鹿児島県種子島から打上げ
  •  2018年6月 小惑星リュウグウに到達 - 探査
  •  2019年2月 1回目の着陸(タッチダウン)
  •  2019年4月 衝突[実験](クレーター生成)
  •  2019年7月 2回目の着陸、岩石採取

 行きは3年半(打上げから1年後に地球の近くを通過しているので実質2年半)。
 帰りは1年数ヶ月。

 地球もリュウグウも高速でグルグル周回している。

 地球からリュウグウまで約3億kmで、はやぶさ2の往復距離が約52億km。
 ?と思った人は、はやぶさ2打上げからリュウグウ到達までの下図を見ると何となく分かると思う。

©JAXA

 リュウグウは近づいてみたら想定していたよりも岩が多く、着陸地点を探すのに苦労したようだが、
 はやぶさ2は大きなトラブルもなく、パーフェクト・ミッション。

 初代はやぶさが2010年帰還だから早10年経った。

  •  2003年 鹿児島県内之浦から打上げ
  •  2005年 小惑星イトカワに到達 - 着陸

 初代はやぶさはトラブル続きで、5年かけて帰ってきた。

 それでも遥か遠くの小惑星まで旅して試料採って再び帰ってくるという人類史上初のミッションで(サンプル・リターン)、
 なおかつ、夜空に光輝く流れ星となって帰ってきたので、何かスゴイ、終わり良ければ全て良し、という感じで結構沸いた。

 この時持ち帰った試料は、採取したというより、カプセルに運良く舞い込んだ微粒子約1500粒。
 鼻息でフフンと霧散するレベル。
 それでもイトカワの母天体は約45億年前に誕生した可能性が高い、などの知見が得られた。

 今回のはやぶさ2は、2回着陸に成功しているので、岩石(石ころ)ぐらい入っていそうだが、0.1g(グラム)の砂が採取できれば十分とのこと。

 リュウグウは水や有機物が含まれている可能性が高い小惑星。

 太陽系誕生、地球誕生が約46億年前で、その数億年後、[地球]生命誕生。
 その間に小惑星(の母天体)も誕生。
 地球と違って地中が改変されることなく延々周回し続けている小惑星は、原始太陽系について知ることができるタイムカプセルのような存在。

 アッとビックリ玉手箱。

 地球の水の起源や生命誕生に不可欠なアミノ酸生成に関して何かしら新しい発見があるハズ。
 本格的な分析は来年6月頃から。

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ふシゼン
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