古典物理学~量子力学 ひとまとめ

TECH(工科)

 前回の量子もつれ(エンタングルメント)の話題ついでに量子コンピューターに話を進めたかったが、最初の量子ビットからつまずく。
 ほとんど馴染みないブラ・ケット記号(状態ベクトル)が出てきたり、
 そもそも当ブログでは古典物理学を話題にしたことすらない。
 そこで物理全般のインデックス(索引)的なページを作ることにした。理解できる範囲で。

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量子論

 「りょうこ」ではなく「りょうし」です。
 量子とは何なのか初っ端から分かりにくい。電子、光子、その他の素粒子を漠然と呼んでいるようだが……。
 歴史的にみると量子論が成立していく過程の約100年前、(原子核の一部である)中性子は未だ発見されておらず(1932年発見)、電子、光子、陽子が素粒子の全てだった。
 今はニュートリノ、クォーク、ヒッグス粒子などなど耳にしたことのあるものからないものまでいろいろ種類があって、
 ミクロの原子核反応から
 マクロの宇宙物理学まで
 素粒子素粒子素粒子……。

 これら素粒子の振舞い、特に古典物理学では説明つかない謎めいた振舞いが量子と呼ばれる所以で、
 その1つは、エネルギーなどがとびとびの量、つまり連続的ではなく離散的な値をとるという性質。
  ---黒体放射、原子構造、
 振動数 νの素粒子のエネルギー Eは、0、hν、2hν、…と特定の値をとる。とびとび。
 hが作用量子、一般にプランク定数と呼ばれ、限りなく0に近い極微小な値だが、0ではない。だから、とびとび。
  ※ ドイツの研究機関 マックス・プランク研究所のプランクさん
    仮にh=0ならば、とびとびではなくいかなる値も(任意の値を)とることができる、つまり古典物理学の範疇

 謎めいた性質のもう1つは、粒子と波の二重性。
 波と思っていた光が粒子の性質も持ち(光子)、
  ---光電効果、コンプトン効果
 逆に物質粒子が波の性質も持ち合わせている(物質波=ド・ブロイ波)。電子の場合、電波ではなく電子波。

 このへんまでは高校物理で学ぶ。

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古典物理学

 量子力学以前の古典物理学の分野は、
 力学、波、熱、電磁気学。
 20世紀に入るまでに大方確立され、
 アインシュタインの相対性理論によってより緻密になった。

 量子関連の本を読んでいると局所・非局所という言葉が出てくるが、古典物理学について一通りみてみると

  •  局所的相互作用の最たるものは、押したり引いたり、物体同士の直接的な接触で、これは最初に学ぶ力学。
  •  水や空気を媒体として伝わる水波、音波も局所的作用。波動力学。
  •  (化学の分野でもあるが、)熱はエネルギー。分子・原子レベルで作用し合っているので局所的。熱力学。
  •  電気・磁気は波や熱よりも遠隔的な作用にみえる。かつて媒体としてエーテルが考えられたこともあったが、エーテルは排されて、真空中に電磁が存在するという概念の下、電磁気は局所的作用とみなされている。電磁を媒介し、遠方になればなるほど作用し合う力は弱まる。
  •  再び力学。重力も遠隔的な作用にみえる。が、電磁気同様、の概念の下、局所的作用とみなされている。重力を媒介し、遠方になればなるほど作用し合う力は弱まる。

 特別編:光。
 光は我々に身近な波(光波)。だが、その本性は……。
 電磁波の一種であることが判明し、粒子であることも判明し(光子)、しかし質量0とみなされ、時空(時間・空間)よりも絶対的な存在---。
 我々を惑わす光。

 非局所的相互作用は無媒介の遠隔作用で、
 上記のいずれとも異なる。
 ありえないようだがありえーる?
 テレポーテーション(瞬間移動)のようだが、超光速で作用し合うということは光速最大かつ不変の相対性理論と矛盾する。
 量子もつれ、量子テレポーテーションは、片方からもう片方へ超光速で情報が伝わるSF的な相互作用とは少々違って因果関係はないようです。よく分からない謎世界から双方同時に発現する相関関係で相対性理論と矛盾しない---。
 

量子力学、

 粒子なのか波なのか、
 否、観測される前はどちらでもないもしくはどちらでもある、
 だとしたら一体全体何なのだ、
とつかみどころのない量子謎世界の定式化、それが
 ハイゼンベルクの不確定性原理。量子力学の基礎。
 量子の位置と運動量を同時に正確には観測できない。
 ΔxΔp ≧ ħ
  ħもプランク定数。ħ = h/2π。hはエネルギーとびとびのところで登場したが、ħは角運動量とびとび、つまりスピンに絡んで登場する。
  いずれにせよ限りなく0に近い値だが、位置の不確定性 Δxも運動量の不確定性 Δpも0(=確定)にはならない。

 この不確定性がつきまとう量子力学は、確率・統計的な記述も入り込んで、中身も見かけも難しい。
 ・ シュレディンガーの波動方程式 
 ・ ハイゼンベルクの行列力学
 ・ ディラックの変換理論
 ・ ファインマンの経路積分法
といったアプローチがあるが、いずれも古典物理学および数学をある程度分かっていないとつまずいたまま先に進めない。
 ただ、非現実世界の数としか思えなかった虚数 i(i2=-1)が(ほぼ)現実世界の記述に用いられていることに何コレと気づくことはできる。
 我々を惑わすg、h、i。

 観測の限界の向こうは
 虚・無なのか
 某か実在しているのか
 実在しているなら局所的であろう
 否、……

 シュレディンガーの猫や
 アインシュタインの「神はサイコロを振らない」
といった話もこの観測を巡る問題にて登場する。

 観測されるまで粒子なのか波なのか分からないが、少なくとも無ではないらしい。
 重ね合わせ状態(量子もつれ)が実在し、
 量子力学が間違っていない限り、実在は非局所的である(どんなに遠く離れていてもつながっている)。
 いわゆるベルの定理の論理(ロジック)は、
 ・ 実在は局所的であると仮定
 ・ その仮定からベルの不等式導出
 ・ (検証実験で)ベルの不等式が破れる場合
 ・ 仮定は誤り

 前回の補足。

 主な参考本は、
 量子と実在 不確定性原理からベルの定理へ / ニック・ハーバート、訳:はやし・はじめ / 1990 / 白揚社。
 クラウザーの実験、アスペの実験の説明もある。
 昔、量子関連の本を漁っていた時(大半読みかけ)、手に取った1冊。

 最近手に取った
 量子とは何だろう / 松浦壮 / 2020 / 講談社
という本は平易なタイトルの割に中身が濃かった。

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ふシゼン
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